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2013年7月31日「畑のおじさん」

 

 このブログ「畑の日記」は2006年の6月からが始まりました。
 引っ越しをして畑から遠い所に住むようになった2009年から
 なかなか更新できなくなりました。
 昨年2012年9月の更新を最後に今に至るまでそのままになっていましたが、
 今日の記事を最後に、このブログを閉じようと思います。


summer.jpg


 更新できなくなった理由は、
 おじさんの畑が昨年2012年の秋に閉じられ、そして
 今年の春、おじさんが亡くなったからです。

 更新を楽しみにしてくださっていた方には
 突然のお知らせになってしまいすみません。

 
autumn.jpg


 畑が閉じられたあとは、
 ご自宅でおじさんにお目にかかるようになりました。
 畑にも通っていましたが、その様子を
 記事にすることはできませんでした。


winter.jpg


 ご自宅にうかがっても、おじさんは外で仕事をしていました。
 畑によらせてもらっていたときと同じように
 帰るときには何かを持たせないと気が済まないとでもいうように
 庭の柿の実や、夏みかんを採ってくれました。

 
spring.jpg


 そして今年2013年の3月の末、おじさんの訃報が届きました。
 ご家族にとっても、突然の、あっという間のことだったとうかがいました。
  

haru.jpg


 以前は畑を訪ねておじさんとおしゃべりをしていたように
 今は、おじさんのご自宅を訪ねて、おばさんやご家族の方と
 おじさんの話はもちろん、いろんなお話をするようになりました。

 死はすべての終わりではなく、
 記憶を繋げることで人も命も続き、
 しかも新しく紡ぎ出されることを感じています。

 『考える人』という季刊誌に「娘と私」というエッセイを連載しています。
 最新号の2013年夏号に「畑のおじさん」という文章を書きました。
 ブログには書かなかったこと、書かないことにしていた領分にも
 少しだけ踏み込んで書きました。
 ご高覧いただければ幸いです。


 今まで、ブログ『畑の日記』をご高覧いただき、
 どうもありがとうございました。
 このご縁での未知の方とのメールのやりとりも、
 私の宝となりました。

 おじさんからは、計り知れないほどたくさんのものを
 今でもずっといただいています。
 ただただ、感謝です。

 ご冥福をお祈りします。


hatake:koya









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2012年9月4日 雨の翌日





120904goma.jpg

また畑に行くことができた。
ほぼ2週間ぶり。
こんなに間を開けずに畑に寄れるのは、
引っ越しをしてから初めてかもしれない。

車はあるけれど、おじさんの姿はない。
畑の中を歩きながら探してみることにした。

これ以上背丈が伸びないように
実を充実させるために芽を摘んだ胡麻は
すっかり花が終わって結実していた。

120904kyabetsu.jpg

下の畑には、キャベツの苗が植えられている。
モンシロチョウはさっそくタマゴを生み付けるつもりらしい。

120904negi.jpg

通路をはさんで反対側の畑には太ネギ。
あまりの暑さに、ちょっとへこたれている様子。

120904habotan.jpg

サツマイモ畑の脇に2列、白と紅の葉ボタンの苗。
家で種から育て、移植したのだろう。この前は植わっていなかった。
きっと、「ふれあい花壇」にお正月に向けて植える苗だ。
おじさんは町内会の環境委員の仕事を続けているのだな。

120904ojisan.jpg

一回りしてきたら、おじさんは小屋の前にいた。
「下のサトイモのとこ、やってたんだ
 いや、まいったよ、こんなに暑いと」
「昨日の夜、こっちは大雨だったって聞きましたよ」
「そう、やっとしっかり降ったから染みこんだ
 これでやっと大根の種が蒔けるよ」

120904nae.jpg

土の色がこの前来たときと、全然違う。
1本だけだった柿の若木の並びに
いっぱい新芽が伸びていてびっくりしたことを伝えた
「フフフ、そう、雨ふったから出てきたんだよ」

「もう少ししたら、胡麻も刈り入れだ
 前、手伝ってもらったことあったな
調べてびっくり。
ついこの前のことのように思い出せるのに、
もう6年も前のことだった。
時間ってどうなっちゃってるんだろう?
























2012年8月22日 夏の焚き火




02120822koya1.jpg

昨年の10月以降、
何度か畑に行き、おじさんにも会っていたけれど
すっかり更新が滞ってしまった。

久しぶりに畑とおじさんに会いに行った。
朝8時半。
朝から、ジリジリと暑い。

02120822koya2.jpg

暑いけれど
おじさんは畑の真ん中で焚き火中。

02120822hi.jpg

作業のじゃまになるので、
久しぶりの畑を見て歩くことにした。

02120822michi.jpg

奧の畑につづく道。

02120822shita.jpg

奧の畑と下の森の間、
梅の木が並ぶ場所に新しく作った畑。
ツワブキが土留めに植えられて、
それもすっかり定着していた。

02120822hatake.jpg

02120822hiroba.jpg

小さな広場の木陰。

20120822imo.jpg

さつまいもの葉の海。

02120822goma.jpg

今年の胡麻。

02120822ryu.jpg

小屋の前の畑への入り口の土留めは竜のヒゲ。

02120822sasage.jpg

小屋の前。
赤飯用のささげの今年豆が干してある。
週末は八幡さんのお祭り。

02120822koyaura.jpg

一休みするおじさんと
小屋の蔭、柿の木の下でおしゃべり。
この時期の休憩は、ここに限る。
涼しい風が通り抜ける。

02120822kaki.jpg

今年は禅寺丸が豊作

20120822kon.jpg

畑に行くことを連絡してあったので、
凍らせた紙パックの飲み物を用意してくれてあった。
私にはジュース、おじさんにはお茶。

02120822ash.jpg

「さぁ、これで帰って風呂浴びて昼間は昼寝だ
 こう暑くっちゃ、仕事なんかできないよ
 元気な顔が見れてよかったよ」
「また来ます」
しゃべっている間に、焚き火はきれいな灰になった

02120822wakagi.jpg











2011年10月25日 とんぶり




白菜


1カ月ぶりくらいに訪ねた畑。
野菜が元気に育っているのは、
おじさんも元気に畑仕事をしている証。

 運動場だからさ、ここは
 フフフ

畑の中、あとについて歩いているとき
おじさんが振り向いて、そう言って笑った。


いも

 
 ん、これで3年目くらいかな
 だって、ムカゴっから育ててるからよ
 こっちのほうは種芋用だな
 こっちの大きい方は持ってくといいよ
 これから干して乾かして、根と土をきれいにして
 包んでおくから、あとで寄れる?
 持って帰るといいよ

三角畑のほうで掘り出した山芋を小屋の前に広げる。

 これ、芋掘り用のズボンなんだ
 芋は蔓から乳が出て、こんなふうに黒い染みになっから
 みっともないからよ、
 芋掘るときだけはく、汚れていいズボン


ぎんなん


 昨日はみんなでぎんなん剥いたんだ
 植木屋がよ、こんなおっきな袋に6つも持ってくるんだよ
 置いといて柔らかくなったのを剥くんだ
 それを洗ってこうやって乾かすんだけど
 乾かしすぎると中の実まで乾燥して硬くなっちゃうからな
 今日なんかは、もうそろそろいい頃だよ

 
おじさん

 
 ぎんなん用の殻向きってあるんだな
 ペンチみたいになってんだけど
 途中で止まるんだ
 だから殻だけで、実まで潰れないようになってんだ
 ん、そうだよ、ぎんなん専用
 こういう普通のペンチじゃ、実まで潰しちゃうもんな
 ・・・・・・ほら、ちょうどいいよ、乾き具合も
 これっくらいがおいしいよ
 これも、持って帰るといいよ


ほうき草2


 この前、言ってたほうき草
 できたんだけどな、
 種、ものすごく小さいんだ
 これ、種類が違うのかなぁ
 とんぶりの作り方ってのは、新聞切り抜いて取ってあるからわかるんだけど
 ほら、こんなに小さい種なんだよ
 売ってるとんぶり、もっと大きいだろ?

 茹でると膨らむんじゃないんですか?

 そうかなぁ


ほうき草1


 まだ種が緑のときのほうがよかったのかなぁ
 これ、来年はこぼれ種でいっぱい出るだろうな
 

小屋


日射しが強く眩しくて
でも、風はさすがに秋の風。












2011年9月10日 小さな麦わら帽子




小屋前


事前に連絡をしないで、おじさんの畑に向かった。
畑の見えるところまで近づくと、おじさんの車がなかったので、がっかり。
畑の前まで来ると小屋の扉が開いていて、
桜の木の下には水筒と麦わら帽子。
荷物を降ろして振り返ると、おじさんが小屋の前にいた。

 よく、来れたな

 おひさしぶりです、よかった、会えて

家の前が工事で、車が出せず、畑まで歩いてきたとのこと。
桜の木の下に並んで座っておしゃべりをする。
ぶり返した暑さでも、木陰の風は涼しい。

すると、畑の向こうの方からおかあさんと男の子たちが歩いてくる。

 いい? おかあさんが戻るまで、
 おじいちゃんと一緒にいるんだよ

おかあさんはそう言って、
おじさんが小屋の中にあめ玉をとりに入っている間に
来た道を戻っていった。

 そら、好きなの取りな
 おばちゃんにも、1つな
 おかあさんは何か採りに行ったか?

1人の男の子が恥ずかしそうに、私にあめを1つ持って来てくれた。

 曾孫だよ
 いとこ同士
 こっちがお姉ちゃんとこの子で、こっちが妹のほう


3人


言いつけを守るために、というより
興味津々で、おじいちゃんの後をついて回る子どもたち。
おじさんが子どもたちに話しかけるのを遮って、
  
 おじいちゃん、これ何?
 
 おじいちゃん、下、おりていい?

 あっちは何あるの?

 
帰路


そのうち、おかあさんが戻ってくる。
5時をまわって、おじさんが帰らないと家でおばさんが心配する。
今日はたぶん、お孫さんと子どもたちがお迎えにきたことはご承知だろう。
皆が帰る道を途中までご一緒して、私も帰路につくことにした。










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